AS21025-刀:松村昌直

説明

刀:白鞘入り、拵え付き(特別保存刀剣)(委託品)

銘: 松村昌直
寛政九年二月

当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は松村昌直としては上々作にランクされる作品です。
鞘書には色々な内容が記載されておりますが参考程度としてご理解ください
謹献上 細川斎滋公
新新刀大鑑書載 524ページ:
研磨済み 肥後藩第八第藩主細川家9代 そのほか色々な内容の事柄を記載され
ております。
登録証番号:昭和27年5月9日 大阪第7233号
はばき:素銅地金色絵一重鎺
刃長:2尺5寸5分 (77.27センチ)
反り:5分(1.52センチ)
目釘穴:1個
元幅:3.2センチ
先幅:2.4センチ
重ね:0.7センチ
刀身重量: 930グラム
時代:江戸時代寛政9年(1797)
体配:身幅が保6重ねやや厚く反りがやや深くつき
鋒が伸び表裏に棒樋を彫る体配の良い作品。
茎尻には元平、正幸に隠しタガネとして入れた
茎筋がまん中より少し右にずらす特徴を保っております。
地鉄:小板目肌良く摘んで地沸が付き黒味のする地金となる。
刃紋:沸出来、匂口の深い互の目乱れとなり足深く匂口が深い、刃中芋づる、砂流金筋がよく働く
帽子:丸く匂口が深く金筋が葉に沿って働き先掃掛となり
一見古刀の直綱の傑作をみるがごとく
明るく冴え冴えとしております。

特徴:肥後熊本の藩士で延寿の末葉という正幸の門人で
相州十代綱広又水心子正秀にも師事を受けた。
松村英記と称し刀剣の鑑定家としても当時有名であったと言わ
れている松村昌直の作品が少ないのは正幸、永貞と同様に出来の良いのは古作高明刀に名をされているであろうと
新刀大鑑には記されております。
地刃健全で出来がよろしいと記載され作行正幸に似たりと
記載されております。 第33回の重要刀剣では松村昌直が指定されております。
熊本に藩士で作風は元平、正幸と酷似しております。
茎の筋を茎尻を中心点からら少しずらして行うことからこの事で薩摩の正幸又は元平の弟子であったことは明白であります。
又作刀数が少ないのは正幸の代作などを行なっていたと考えられます。

拵え:肥後拵え
鍔:赤銅魚子地に耳を金で覆輪をほどこす。
縁頭:素銅地に波の図柄を高彫し金で色絵をほどこす
鞘:こげ茶色鞘に紋様を描き表には家紋を5つ裏には3つの家紋を黒漆で描く
目貫:桐紋を高彫し金で色絵をほどこす
鐺:波の図柄を高彫し金で色絵をほどこす
葵美術より一言:松村昌直 の作品は出来の良い作品が多い中
極めて少なく珍品と言えます。
第33回の重要刀剣では松村昌直が指定されているのは作が元平、正幸と全く変わらないできであると思われるからです。 新々刀大鑑524ページにはこの作品が掲載されておりますので是非ご覧ください。
なお鞘書には色々な来歴が記載されております。
書き付け等の資料はありませんので記載内容に関しましてはす
参考としてください。なお指し表の中程下に小瑕があります。

特別保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書:全身押し形

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2021/03/10 (水) 12:00

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