AS15120-刀:無銘(越前関)

刀:拵え入り(保存刀剣)
銘: 無銘(越前関)

当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は 無銘(越前関)としては上作にランクされる作品です。
研磨済み
はばき:素銅金色絵二重はばき
刃長:2尺2寸2分(66.67センチ)
反り:0.6センチ
目釘穴:1個
元幅:2.67センチ
先幅:1.9センチ
重ね:0.64センチ
刀身重量: 570グラム
時代:江戸時代初期頃
体配:生茎で身幅、重ね尋常な反りの深く
鋒がのびた体配の良い作品です。
地鉄:小板目肌よく練れて地沸がつき、
綺麗な地金となり飛び焼きが入る。
刃紋:小沸出来互の目乱れに丁子乱れがよく働き
尖丁子乱れが混じり変化に飛んだ作品です。

特徴:新刀期になると多くの刀工は職がなくなり
特に美濃の刀工は他国へと流れていった。
美濃の関鍛冶は多くが越前へと移住し、
福井城下に集まり実用刀を制作した。
元々切れ味の良い作品を制作していた美濃鍛冶は
越前の刀工群と交わりしっかりとした作品を制作していったのです。

拵:
鍔:円形の鉄鍔に竹と葉を高彫し透かす 銘:廣嶋住其阿弥作
縁頭:赤銅地に老夫婦が仲良く掃除をする図柄を高彫し金で色絵をほどこす。銘:鯆隋
鞘:青貝散らし鞘
目貫:7cmほどの長さの赤銅地に龍の図柄を高彫し金で色絵をほどこす。
小柄:赤銅地に龍の図柄を高彫し金で色絵をほどこす。
笄:亀の図を彫る。

葵美術より一言:越前関と言われる作品で美濃の特色を持ちながら越前新刀の良さを同時に兼ね備え、
切れ味が良い実用的な作品を制作するため,多くの侍から高い評価を獲得した刀工群です。

保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書:全身押し形