AS21113 脇差：長曽根虎徹入道興里 寛文三年十一月六日 (金象嵌)山野加右衛門永久(花押)二ツ胴截断

ご注文番号：AS21113

脇差：白鞘入り(特別保存刀剣)(貴重刀剣)

銘：長曽根虎徹入道興里
寛文三年十一月六日　
(金象嵌)山野加右衛門永久(花押)二ツ胴截断

鞘書：長曽根虎徹入道興里イオキハネトラ九字銘及寬文三年十一月六日山野加右衛門永久が
二つ胴裁断を行い金象嵌有之金剥落す　同行作域なる直刃優品注目すべきは常の締まる
状と異なり匂深なる点で一層活気が加わり　寬文三年頃の作也
刃紋一尺六寸九分半　巳亥梅見月　探山識　（つちのとい　５月）

虎徹大鑑(８６ページ)に書斎されております。

藤代刀工辞典：新刀：最上作：最上大業物：武蔵
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は長曽根虎徹入道興里としては最上作にランクされる作品です。
研磨済み
はばき：金着二重
刃長:1尺7寸 (51.52センチ)
反り:3分 (0.9センチ)
目釘穴:1個
元幅:2.92センチ
先幅:2.0センチ
重ね:0.64センチ
刀身重量: 410グラム
時代：江戸時代寬文の頃
体配：身幅やや重ねしっかりと反りが浅く中鋒となり
表裏に棒樋と添樋添を彫る。
地鉄：小板目肌実によく練れて地沸がつき綺麗な地肌となる。
刃紋：小沸出来、直刃、匂口が太く足同様に太く入り帽子くびれて丸く太く返る。

特徴：長曽根虎徹入道興里は元は越前の甲冑の名人として知られていたが
当時になると甲冑に需要が激減したため
刀剣を鍛える刀工として５０歳の頃に江戸ににでて転身する事となる。　
通称三之丞と称したといわれ、興里と名乗ったが入道して（こてつ入道）といい
始めは（古鉄）の字を用い後に虎鉄の文字を当てて
さらに寬文４年八月からは虎鉄の字を使用している。
年期作は明暦２年(1656)が最初期であり
その最終は延宝五年(1677)である。
彼の作風は多くは焼き出しがあり、
作風も数珠刃と呼ばれる互の目乱れを焼きその評価は高い。

葵美術より一言：この作品は通常の数珠刃とは異なり得意とする匂口の深い直刃できに太い足が働く作品で極めて優れた作品と言えます。　
裏には金象嵌がほとんど取れてはおりますが山野加右衛門の裁断銘があり寬文三年十一月六日二ツ胴裁断となっている。
なおこの作品は虎徹大鑑に書斎され８６ページに掲載されておりますが押し型は所載されている単調な直刃ではありません。
匂口が深々とつき井上真改の傑作を見る風情です。
多くの愛刀家がおり、中でも新撰組の隊長あった近藤勇が保有していたといわれている。
池田屋事件で２０数名の武士の対して近藤勇を含めて４名で急襲した時に帯びていた刀が虎鉄であったといわれ
その後は圧倒的に有名な刀として誰もが欲しがる作品と言えます。
かつてロンドンのササビー社で販売された虎鉄の裁断銘のある作品を見たことがあります。明るく冴えた見事な刀でした。　
今どこにあるのかと考えるのです。　出来の良い虎徹は地金が精美で明るく冴え冴えした作品なのです。　　
この作品は井上真改に紛れる作品ですが仔細に観察すると太い足が見てとれ虎徹としての雰囲気を感じさせるのです。
裁断銘の金は剥がされたと考えられますが、一部残り虎徹としての面目躍如たるものがあります。　
是非この名品をお求めください。

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