入札履歴
オークション開始
2025/06/07 (土) 13:07 |
※ = 自動入札
短刀:白鞘入り、拵え付き(特別保存刀剣)
銘:月山隼人源貞一(花押)
文久二年八月日
新々刀:上々作:摂津
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は月山隼人源貞一 としては 上々作 にランクされる作品です。
鎺:金着一重
刃長:27.1センチ
反り:0.0センチ
目釘穴:1個
元幅:2.69センチ
重ね:0.6センチ
刀剣重量:210グラム
時代:江戸時代文久の頃
体配:身幅が広く、重ね同様に厚く、三棟となる。
地鉄:小板目肌実によく詰む。
刃紋:匂出来互の目乱れ足よく働き帽子丸く返る。
特徴:月山隼人源貞一は貞吉の養子として弥五郎という。号は雲龍子、明治39年4月4日に帝室技芸員に任命され大正7年7月84歳の高齢で亡くなる。作品は14歳から作刀を始め、貞吉の代作をも行う。初期作は長さのある直刃出来の刀を製作したり、晩年は丁子乱れ、軍刀の高級な丁子乱れを製作したり、刀身彫りを行ったり多彩な技術をうまく利用して製作を行った。明治の廃刀令ではうまく乗り越えて自己の意思によって刀工として生き残る。 しかし自己の刀を製作することは禁じられていた為、著名な作者の偽名を製作することで生計を立てたと言われております。やがて廃刀令が解かれると本格的な刀工としての能力を活かし、活動をした。明治39年4月4日に帝室技芸員に任命される。帝室技芸員とは国の指定により現在の人間国宝に当たるくらい付けと言われる作品である。技芸員の名称通り、任命された作家の分野は多岐にわたり、日本画家や西洋画家、彫刻家の他、金工、陶工、漆工、刀工といった諸工芸作家に加えて、写真家なども任命されている、毎年百円の年金が支給された。橋本雅邦、高村光雲、加納夏雄ら東京美術学校の教授が3名も含まれていた、錚々たるメンバーが選ばれた、刀剣では月山貞一、宮本包則2名が選ばれた。
拵:
鍔:楕円形の四分一地に虎の図を彫る。
返り角:栗型 赤銅魚子地に桐紋を彫り、金色絵。
縁頭:赤銅地に金で紋様を描く
鞘:梅花皮鞘状態は素晴らしい
小柄:素銅地に瓢箪と蟷螂を彫り金で色絵
目貫:赤銅地に獅子の図柄を彫り金で色絵
葵美術より一言:綺麗な拵に付きの月山隼人源貞一の短刀の作品です。明治4年に廃刀令が発足して以来、全てほとんどの刀工がその仕事を辞めざるを得ない状況となりましたが、月山隼人源貞一は細々と食い繋いでいったと言われております。その方法は他の刀工を模倣することでありました。 しかし模倣することでメキメキ腕を上げていくことができる樣になったと言われております。他の刀工とは異なり、相州伝、大和伝、備前伝、山城伝、美濃伝、全てに能力を発揮し、さらに刀身彫りにも力をつけて見事な作品を製作したのです。本作は美しい地鉄と刃紋を製作した作品です。ぜひお勧めしたい出来です。ぜひお求めいただければと思います。
特別保存刀剣鑑定書
葵美術鑑定書:全身押し形
開始価格: ¥1,250,000
オークション開始
2025/06/07 (土) 13:07 |
※ = 自動入札