AS25181 太刀: 無銘(宝寿)(特別保存刀剣)

太刀：白鞘入り(特別保存刀剣)
銘：無銘(宝寿)

鞘書：陸奥国宝寿　　
長さ二尺五寸八分有之
時代元暦生中心但し無銘也
代十五百貫
昭和12年丁丑極月　　本阿弥光孫(花押)

当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております。
本作の出来は無銘(宝寿)としては上々作 にランクされます。

鎺：金着一重
刃長:78.1cm
反り:1.3cm
目釘穴:2個
元幅:3.06cm
先幅:1.97cm
重ね:0.74cm
刀剣重量:915g
時代:鎌倉時代初期から中期頃
体配:身幅やや広く重ねやや厚く、78.1cmと長寸で反りが深く踏ん張りつく堂々とした太刀姿
地鉄：板目肌に流れ肌交えて地景が入り映りが出る。
刃紋：直刃出来、匂口が柔らかく、潤み心があり、刃中に砂流、金筋をしきりに交えて小足が入る。帽子柔らかく乱れ込んで掃掛となり金筋が交じる。

特徴：平安後期の陸奥では奥州藤原氏の元で舞草鍛治と呼ばれる刀工集団が活躍し、宝寿はそのうちの一人にあたり、室町時代まで数代にわたって活動したとされる。

葵美術より一言: 本作は地刃ともに古さを感じさせる複雑な様相を呈していて見応えがあります。茎に切断を試みた形跡のようなものが見られるのが興味深いです。棒樋がないため鎬地も楽しめるのが好ましいです。

特別保存刀剣剣鑑定書
葵美術鑑定書：全身押し形