AS25027 刀:無銘(近景)(第24回特別重要刀剣)

ご注文番号：AS25027

刀:白鞘入り、拵え付き(第24回特別重要刀剣)

銘: 無銘(近景)

鞘書:田野辺先生
第24回特別重要刀剣指定　備前長船近景　
大磨上無銘、同工は長光の門人で長船嫡家の景光家とは相弟子にあたり若干後輩に当たり若干後輩也。幅広く、
猪首切先風の豪壮な形状を見せ鍛は小板目で肌目が立ち、裏は大肌、地斑心の交じる肌合いで乱映り立ち、
刃文小丁子・小互の目交じえて逆がかり、足入り、沸付き三作帽子を誇張的表わすなど
景光風に野趣の趣が加わりたる感じありて同工に収劍される優品なり。
刃長二尺三寸六分弱　
歳申辰極月探山識(花押)

中古刀:良業物:上々作
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は無銘(近景)としては 最上作 にランクされる作品です。
研磨済み 上々研磨
大名登録: 登録証番号:神奈川5946号
交付年月日:昭和26年3月31日
鎺:金着一重鎺(三つ星家紋)
刃長:2尺3寸6分(センチ)
反り:6分5厘(センチ)
目釘穴:2個
元幅:3.40センチ
先幅:2.43センチ
重ね:0.78センチ
刀剣重量 920グラム
時代:鎌倉時代劇 元応の頃1319年
体配:身幅が広く(3.40cm)重ね厚く、反りが深く鋒は三作帽子となる。
地鉄:小板目肌実によく詰んで映りが現れ、細かく積んだ精良な地鉄となる。
刃紋:匂出来、小互の目乱れとなり、逆足が入り匂口が柔らかく、足は鋒に向かう。

特徴:近景は鎌倉時代末期に活躍した備前国長船派の刀工である。長光の門人で、長光の子の景光の作品の中には近景と全く同調の銘振りの物が有る。作風は景光と近似するが、仔細に鑑すれば、景光にみないほど錵の強いもの、三作帽子が強く強調されたもの、帽子の先端が尖りごころのものなどがあり、個性を窺うことが出来る。
本作は身幅がすこぶる厚く、表裏に棒樋を彫り、猪首風となり豪快な体配となります。この作品は特別重要刀剣に指定されており地鉄に詰んだ中に映りが立ち最高級の地鉄となっております。
映りはかなり明瞭に出て乱れ映りとなります。

拵:
鍔:円形の鉄鍔に菊花模様を透かし彫り。
縁：素銅に模様を刻む。
頭：角
鞘:黒塗り鞘
目貫:赤銅地に草花図を彫り金色絵。
笄:赤銅魚子地に菊の花を高彫りし金色絵。

葵美術より一言:この作品は特別重要刀剣に指定されております。 近景は滅多にこの様に豪快な作品は見ることはありません。
帽子は近景の典型的な三作帽子となります。おそらく大名家のもので大名登録と言われる登録書。これほど健全な刀は少なく、肉置きもよく刀身はハマグリの表面を触るごとく丸みを持ち健全な作品です。拵は天正拵として製作した作品です。時代が経過すると拵の赴くが出てくると思います。

第24回特別重要刀剣
葵美術鑑定書:全身押し形