AS21583-短刀：無銘（為継）

短刀：白鞘入り(特別保存刀剣)(委託品)
銘：無銘（為継）　

当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は 無銘（為継） としては最上作にランクされる作品です。
古刀：上作：業物：越中
研磨済み
はばき：素銅地二重
刃長:31.6センチ
反り:0.4センチ
目釘穴:2個
元幅:2.84センチ
先幅:2.5センチ
重ね:0.44センチ
刀身重量:155グラム
時代：南北朝時代　応安の頃
体配：身幅が広く重ねやや薄く三つ棟となり
やや先反りとなり表裏に棒樋と添樋をほり
茎が短めの南北朝の体配をした作品
地鉄：小板目肌実に良く練れて地沸がつき精良な地肌となる。
刃紋：小沸出来、匂口の深い互の目乱れとなり刃縁柔らかく刃中、砂流、金筋が働き。帽子匂口深く砂流、金筋がはたらく

特徴：郷則重 もしくは郷義弘の門とも言われ後に美濃不破郡に移住し作刀をする。通常為継は則重の門下である為板目肌が大きく練れて肌目のよく見て取れる地鉄となります。
　　　　

葵美術より一言：刀剣博物館では無銘為継と鑑定された作品ですが、地鉄に黒味があり地肌もよく練れ詰んだ地鉄です。　穏やかな匂口の深い大互の目乱れとなりはたして為継であるのかについては多少の疑問がありますが為継としては最上の作品であると考えます。　いずれにせよ刃中の働きが激しく砂流、金筋がよく現れた作品です。

特別保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書：全身押し形