AS21364 刀:無銘(南紀重国)

説明

ご注文番号:AS21364
刀:白鞘入り、拵え付き(保存刀剣)

銘:無銘(南紀重国)
(切付銘/表)於武州小塚原試之切断雁骨入土壇数寸
(切付銘/裏)寛政十二庚申十一月十三日 
小此木林之助忠一 十七歳

鞘書:南紀重国大擦上の茎に寛政12年11月
小此木林之助忠一が武州小塚原に於いて裁断を行い
利刃であったと切り付け銘有之無銘乍ら剛健に
姿態を呈し地刃共に初代重国の特色を遺憾無く示し
優品也蓋しあまりにも上出来なるが故に
擦り上で古作の和州手掻・或いは
当麻に装ひし者ならんと推察さる。
長さ二尺三寸三分有し
探山邉道識

新刀:最上作:良業物:紀伊
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は無銘(南紀重国)としては上々作にランクされる作品です。
最上研磨済み
はばき:金着一重
刃長:2尺3寸3分/70.6 センチ
反り:5分/1.515センチ
目釘穴:2個
元幅:3.23センチ
先幅:2.36センチ
重ね:0.64センチ
刀身重量:880グラム
時代:江戸時代初期
体配:大擦上無銘で身幅が広く重ね厚く反りが適度につき鋒が伸びる
地鉄:小板目肌実によく詰んで地沸がつき地景が入り古刀に見紛う地鉄となる。
鎬地:柾目肌よく整う
刃紋:小沸出来匂口深く直刃出来となり食い違い刃が混じり物打ち近辺から先にかけて刃中、金筋が働く
帽子、丸く返り刃に沿って掃掛、金筋が働く

特徴:本作は擦り上げ区送があり無銘極めの南紀重国の作品です。重国は大和手掻派の流れと称され慶長年間には徳川家康に仕え駿府で作刀しその後元和5年徳川頼宣に従って紀州和歌山に移住しました。彼の作風は相州上工の郷を私淑したと考えられ他は大和伝手掻の作風を焼き上げ特に始祖である包永を目的として制作をしています。

葵美術より一言:この南紀重国は無銘であるが初代の南紀重国と刀剣博物館鑑定さらに田野辺先生も鞘書に記載されております。 特に地鉄が素晴らしく刃紋は匂口に深い当麻を思わせる作品で物打ち近辺から金筋の働きさらに鋒の刃紋、刃に沿って働く金筋と掃掛の刃紋はは素晴らしいです。
裁断銘:寛政12年庚申(かのえさる)1801年11月13日 小此木林之助忠一 武州小柄原試之切断 雁骨入土壇数寸
驚くのは17歳の若者が試し斬りを行い刀の茎に銘を入れるほどに凄さを感じさせる刀を作ったことです。刀は見事な地鉄と刃を備えています。この最上作の作品を誰かが擦り上げ、区送をして古刀に見せようとしたことは今では考えられないことですが、当時は古刀の評価が想像以上に高額であり、一方重国は当時における”現代刀”であったという事です。

保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書:全身押し形(鶴田文佳)



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2021/09/26 (日) 10:21

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