AS20577 脇差：無銘（岩井鬼晋麿正俊）

ご注文番号：AS20577

脇差：白鞘入り、拵え付き(保存刀剣)

銘：無銘（岩井鬼晋麿正俊）

藤代刀工辞典：新新刀：中上作：武蔵
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は 無銘（岩井鬼晋麿正俊）としては上々作にランクされる作品です。
研磨済み
はばき：金着二重
刃長: 44.7 センチ
反り: 1.2センチ
目釘穴: 1 個
元幅: 2.79センチ
先幅: 2.31 センチ
重ね: 0.62 センチ
刀身重量: 385 グラム
時代：江戸時代末期
体配：薙刀を思わせる作品で鎬を大きく削り
大鋒の豪華な作品です。
地鉄：小板目肌実に良く詰んで地沸がつき
綺麗な無地風の澄んだ地金となる。
刃紋：沸出来匂口の深い丸みを帯びた互の目乱れを焼き上げ
刃中、細かな砂流、金筋が働く。
帽子、匂口の深い丸みのある互の目乱れを焼き上げ先尖って返る。

特徴：無銘であるが岩井鬼晋麿正俊と鑑定された作品です。　
岩井鬼晋麿正俊の作品は清麿とよく似ており切れ味が良かった。

拵：
鍔：楕円形の四分一鍔に龍を高彫し金で色絵をほどこす　銘：知寿と銘がある。
縁頭：赤銅地にそれぞれの景色を高彫し金で色絵をほどこす　　銘延重
鞘：黒石目地鞘に青貝を散らした鞘
目貫：花の図柄を高彫し金で色絵をほどこす
小柄：赤銅魚子地に獅子と蝶が二匹を高彫し金で色絵をほどこす

葵美術より一言：この作品は出来がよかった為に
おそらく無銘にされてこなし研が行われ古刀にみせようとした
作品であると考えられます。　綺麗な地金から左文字あたりを狙ったと考えられ残念なことであります。
岩井鬼晋麿正俊は清麿の弟子で、師匠によく似た作品を制作しております。
清麿大鑑にも正俊の押し型が掲載されており、
出来の優れた事を証明しております。
あくまで試験ですが出来の良かった岩井鬼晋麿正俊を無銘にして古刀に見せようとした作品ではないかと考えられます。
出来が良く左文字を狙ったのかもしれません。
それほどよく出来た作品で拵えもそれに見合った出来の良い拵えがついております。
鍔、縁頭、は在銘であり小柄も素晴らしい作品と言えます。
　
保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書：全身押し形