AS21129-脇差：無銘(千子正真)　

脇差：拵え入り
銘：無銘(千子正真)　

当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は 無銘　千子正真 としては上々作にランクされる作品です。
藤代刀工辞典：　末古刀：上作
研磨済み
登録証番号：
はばき：銀一重
刃長：３６．４センチ
反り：０、３センチ
目釘穴：１個
元幅：2、９２センチ
重ね：０、５３センチ
刀身重量：　２７５グラム

時代：室町時代末期頃
体配:身幅が広く三つ棟となり表に剣巻龍を彫り裏には護摩箸と梵字を彫る
地鉄：小板目肌よく練れて地沸がつき綺麗な地肌となる。
刃紋：沸出来互の目乱れとなり表裏の刃紋がよく揃い帽子丸く尖りごころに変える

特徴：千子正真は村正の弟子にあたりその兄弟子には正重がいる、銘は「　勢州桑名住千子正真」と切るが2字名が多くこれは村正、正重と同様である。　いずれにせよ作風は村正の系統であり、茎の携帯もたなご腹でよくにた作品を制作する。

拵：肥後一作拵え
鍔：８面の円形の鉄鍔に紋様を透かし彫りをほどこす。
縁頭：鉄地に唐草模様を金と銀で象嵌を施す
鞘：梅花皮鞘
目貫：赤銅地で家紋を高彫し金で色絵をほどこす
小柄：赤銅魚子地に龍を高彫し金で色絵をほどこす

葵美術より一言：本作は刃紋は表裏よく揃い師匠の村正に酷似した作品です。表の草の剣巻龍は多少摩滅しておりますがよくその姿を残し又裏面の護摩箸と梵字もよく彫られております。一見すると重良質な地金に沈んだ表裏の揃った刃紋は村正の作品を彷彿とさせられます。また拵えも梅花皮鞘で見事です。

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