AS20069 脇差：肥州住末秀作

ご注文番号：AS20069

脇差：白鞘入り(保存会鑑定書)

銘：肥州住末秀作
文明三年八月日　

鞘書:肥州住末秀作　吉川皎園先生

日本刀保存会の刀剣と歴史に所載された作品
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は肥州住末秀作としては上々作にランクされる作品です。
研磨済み
はばき：金着せ二重
刃長:53.5センチ
反り:0.55センチ
目釘穴1:個
元幅:2.8センチ
先幅:1.85センチ
重ね:0.77センチ
刀身重量: 480グラム
時代:室町時代文明3年
体配:身幅、重ね尋常な反り深く付き表裏に棒樋を彫り切先が尋常なあ体配をした作品
地鉄:板目肌に杢目肌が混じり地錵が良く付き、
肌が良く見てとれ地景が入り淡い映りが現れる。
刃紋:小錵出来直刃やや締まり細直刃となり明るく冴える。

特徴:肥州住末秀は肥後延寿一派の刀工で初代は応安頃(1368年)
本作は文明3年で (1469年)約100年の違いがあり後代の末秀と言えます。
今は亡き吉川皎園先生の鞘書では珍品と記載されている静嘉堂文庫の静嘉堂100選を書かれた。
惜しくも1999年に亡くなる。 皇室関係の刀剣類の手入れなどを行い
物静かな鑑定の確かな方でした。本名は吉川賢太郎という。

葵美術より一言：一見すると青江風の縮緬肌を思わせる良く練れた作品です。
延寿一派の流れを汲んで文明３年（１４６９年）　約５５０年経過した作品で品格のある
飽きのこない地金に淡い映りがあらわれ貫禄のある凛とした作品といえます。
なおこの作品は刀剣と歴史（平成８年１１月号＃６１４号の１－２ページに掲載されております。）
珍品傑作の紹介　吉川皎園
土屋押し型にも本作と同年同月の末秀刀がある　棒樋を掻き流してあり本作と大小かな。
前の宝徳２年から２０年を経過しており銘字は力強く整っており名鑑には文明頃を２代
としておりともあれ末秀が当時の諫早鍛冶の中心を成していたものでしょう。珍品と同時に
好資料の一振りです。名品ですので是非お薦めしたい作品です。

保存会鑑定書
葵美術評価鑑定書：全身押し形