AS20480 刀:無銘(長船法光)

ご注文番号：AS20480

刀:白鞘入り(保存刀剣)(委託品)

銘:無銘(長船法光)

藤代刀工辞典:末古刀:上作:業物:備前
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は 無銘(長船法光) としては上々作にランクされる作品です。
研磨済み
はばき: 銀一重
刃長: 64.5 センチ
反り: 2.7センチ
目釘穴: 1
元幅2.96 センチ
先幅: 2.04センチ
重ね:0.79 センチ
刀身重量: 635 グラム
時代:室町時代 明応の頃
体配:初無名の作品で表裏に棒樋を彫り反りが深くつき
鋒が伸びごころ。
地鉄:小板目肌に小杢目肌が混じり、地沸が良くつき写りが現れる。
刃紋:小沸出来、丁子乱れとなり、丸みを帯びた丁子や
尖った丁子乱れと華やかな作品となる。
仔細に見ると細かな砂流に金筋が働き
帽子は乱れこんで先尖りごころに返り金筋、掃掛となる。

特徴:備州長船法光は初代を南北朝時代末期として二代、
三代と続く。本作は文明、明応頃の刀工で右衛門と考えられる作品であります。
法光はほとんど俗名入りの作品は極めて少なくどれも地金の良さと刃紋の華やかさ
を
感じさせます。一般にいわれているのは地金が良い為茎の状態が良い作品が多い。

葵美術より一言:　生無銘の茎で反りが深くつき、
一見して片手打ちの作品と思われる体配をしております。
当時戦闘は地上戦となり扱いやすい片手で振り回す刀が
流行となったのです。
法光は優秀品であっても俗名を切らなかったといわれ、
この点は則光、祐光と同一と見ることができます。
見事な地金に華やかな丁子波紋はまさに備前刀の特徴といえ
兼光系統の作風を有しております。無銘であるのが惜しまれるが、
見事な地金と波紋は愛刀家にとってとても勉強になる作品です。
是非お勧めしたい作品です。

保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書:全身押し形