AS16093 脇差: 出羽大掾藤原国路(特別保存刀剣) 

説明

脇差:白鞘入り (特別保存刀剣) (委託品)
銘:出羽大掾藤原国路

鞘書き: 出羽大掾国路 平打ち小脇差して八字銘有之。同工得意の湾れに互の目交じりの闊達の乱れを焼き沸厚く三品風帽子を結び典型出色なり。
長:一尺三寸1分 探山邉道識

当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております。
本作の出来は出羽大掾藤原国路としては上々作にランクされる作品です。

刃長:39.9cm
反り:0.9cm
目釘穴:2個
元幅:3.2cm
重ね:0.8cm
時代:江戸時代元和・寛永頃
体配:身幅広く重ね厚く反りやや深くつく。
地鉄:小板目肌に杢目肌が混じりよく錬れて地沸が厚くつき地景がよく入る。ざんぐりとして肌立ち柾に流れる。
刃紋:沸出来、湾れに互の目が混じる。
明るく冴えた見事な刃紋で、刃中に金筋、砂流しが盛んに働く。

特徴:新刀:上々作:業物:山城
出羽大掾藤原国路は堀川国広の弟子の中で最も著名な刀工である。
天正四年頃(1576)の生まれで、最晩年の作刀が明暦三年(1657)頃と見られており、長生きであったため多くの刀を制作した。慶長19-20年(1614 から1615)の間に出羽大掾を受領したと思われる。
兼道の系統で三品帽子といわれる切先の刃文がのたれて返るのが特徴で越中正俊、初代丹波、伊賀守金道も同様の刃文を焼く。
一般的に出羽大掾国路の地金は相州伝に近いものが多く、地金がざんぐりとして肌立ち、柾が流れるものが多い。

葵美術から一言:
本作の出羽大掾藤原国路は地金が国広のザングリとした地金に柾が流れ地景が入る。刃紋は相州伝の志津を思わせる刃紋で刃中に働く砂流、金筋が見事な景色となり見応えのある作品となっています。国路の中で傑作品といってよいでしょう。

特別保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定:全身押し形

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2024/09/26 (木) 14:42

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