AS22144 刀：無銘(長船義光)(特別保存刀剣)

ご注文番号：AS22144
刀：白鞘入り(特別保存刀剣)(委託品)

銘：無銘(長船義光)

蔵番号　第１９番　伝兼光　長さ二尺二寸五分　佐竹家旧蔵

鞘書：　備前国兼光　但し大擦上無銘也　刃長二尺二寸五分有し　　　　　
昭和癸丑年　　寒山誌 (1973)

中古刀：業物：上々作:備前　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来無銘(長船義光)としては 上々作 にランクされる作品です。
研磨済み
鎺：金着一重　佐竹家鎺
刃長2尺2寸5分 (68.18センチ)
反り:6分5厘 (1.97センチ)
目釘穴:3個
元幅:2.7センチ
先幅:1.67センチ
重ね:0.62センチ
刀剣重量 515 グラム
時代：南北朝貞治頃
体配：大擦上無銘で身幅尋常な重ね尋常な
反りが深く付き表裏に棒樋を彫り切先大きくなる。
地鉄：小板目肌実に良く詰んで美しく淡い写りがよく現れる。
刃紋：小沸出来丁子乱れ小足、葉が働き、帽子乱れ込んで先尖って返る。

特徴：義光は備前景光の次男左兵尉太夫と称する。兼光によく似た作品で兼光に比較して小模様となる。地鉄も詰んで美しく淡い映りがよく現れ、刃紋は小詰んだ丁子みだれとなり、帽子は尖って返る作品です。

葵美術より一言：本作は佐竹家の蔵番が付いている作品です。佐竹家武器類覚え書　にはこの作品が兼光として掲載されております。
佐竹義宣１５７０－１６３３年　は鎌倉時代以降古い豪族で戦国時代にはかなりの勢力を有し天正１８年には江戸氏を滅ぼし自ら水戸城に入った。文禄４年１５９５年５４万石を保有し実力的には秀吉の五大老とともに有力視されていた。江戸時代となり家康は有力な大名であった佐竹氏を国変えとして２０万石に減じて慶長７年佐竹義宣は秋田転付と決まった。その後は徳川家の為に尽くして無事幕末を迎えたのである。明和５年子六月に書　かれた佐竹公　御道具覚には兼光　無銘　千五百貫　当時５０枚長さ二尺二寸四分強し表裏樋表横手下地景あり裏物打ちより上焼刃等と記載されている。出来はやや小ずんだ刃紋となり兼光とは異なる感じが伺えるが佐藤寒山先生も兼光として肯定しているところからまずその兼光に近いと言えます。　兼光の次男である義光と刀剣博物館では極めているところから間違いのない鑑定であると考えます。また明和５年６月に発行された佐竹公御道具覚えや白鞘に記載されている　蔵番号　第１９番　伝兼光　長さ二尺二寸五分　佐竹家旧蔵も正しいと判断いたします。是非この歴史的な作品を是非お求めください。

葵美術正真鑑定書　　特別保存刀剣
全身押し形 鶴田文佳